ディランが閉店後に新曲を何曲か演るから録音しにきてくれと
ガスライトカフェの雰囲気は最高だった
スタジオでは出せない特別な質感があった
圧倒されたよ
色んな人たちのパフォーマンスを観てきたが
あれほど震えたことはなかった
たぶん最初にやられたのはJimmy Reedだよ
あの“ハイ&ロンリー”な独創性は今でも力強さを保ってる
そこから先はおなじみの連中だよ
Howlin' Wolf、Muddy Waters、
そして三人のKing ― B.B.、Albert、Freddie
彼らの名前は永遠に石に刻まれてるようなもんさ
母はジャズが大好きで、サラ・ヴォーンやビリー・エクスタイン、
デューク・エリントンが好きで、家でよく聞いてたよ
ジャズにはブルースが多く含まれてる
だからある意味、カントリーブルースを聴く前から
すでにブルースに親しみを感じていたんだ
幸運にもマディと一緒に西海岸で6日間演奏することができたんだ
僕はただ彼と話したくってね
毎晩、ショーの前後に彼とたくさん喋ったよ
彼はシャンパンとイチゴが大好きで
それから私に「Mannish Boy」を一緒にやろうって誘ってくれたんだ
Lonnie Doneganはイギリス人だったけど
バンジョーとギターの両方を弾く
トラッド・ジャズのミュージシャンで
あの手の連中はみんなブルースに入れこんでいた
そしてブルースを売れ線にした 「Rock Island Line」でね
ブルースとゴスペル
どちらかを選ぶ必要はないんだけど
でもそれが現地のやり方なんだ
今でもそうなのかどうかはわからないが
南部はすっかり様変わりしたが
私が子供の頃はお互いに完全に分離していたんだよ
今でも悪魔の音楽だと思ってるんじゃないかと思う
有山 じゅんじはラグタイムが好きだったのね
ヤズーレコードの古い盤を熱心に聴いていた
ザーッと雨が降るようなノイズだらけの古いレコードから
ラグタイムの音を一つ一つ大切に拾うようなことをしていた
「おもしろいことやってるなあ」と思ったね
私は相変わらずジミーリードに夢中で
常にシーブリーズで聴くアルバムを2,3枚持っていた
私にとっては記憶に残る天才
偉大なミュージシャンだった
おそらくあまりに完成度が高かったせいで
生存中は筋金入りのブルースファンにも
正当に評価されなかった
俺は29年間演奏してるけど
初めてシカゴで演奏したのは78年さ
南部で演奏してたからシカゴは必要なかったんだ
ハウリンやエルモア、リトルウォルターを聴いてたし
シカゴの奴らがテキサスに来たときは一緒に演奏もしたよ
でもシカゴのブルースを聴いたことはなかったよ
俺が見た世界しか俺は一生見られないし
隣の人が見てる世界は一生見られないし
つまり世界ってのは結局
俺の中でこしらえたものでしかなくて
世界の運命は結局自分が担ってるってことになって
僕が素晴らしい世界だと思えば素晴らしい世界で
1回ね 人と出会うと 終わりなんてないでしょ?
別れたとしても別れても終わりじゃないし
近くにいるか遠くにいるかは別として
出会ったということに終わりはない
始まりばっかりで、終わりなんてないんだ
300パウンズ・オブ・ジョイのソロが最高よ
ウルフの魅力を語るとき必ず紹介するわ
ヒューバートのソロも大事な要素なの
私はあのソロなら口頭で完璧に再現できる
パーティで弾くとみんなが黙って聴くのよ
ビートが詩的
彼はただ自然に弾いているだけ
迷いを作っていたのは自分なんだなと気付く
99%ぐらいは妄想で ありもしないことを怖がってるの
それが分かったから もう迷いはなかった
後悔したくない
じゃあ何するかなっていう思いだけ
ミシシッピはアメリカの中でも人種差別が激しいところでね
例えば バスは後ろに乗らなくちゃいけないとか
レストランの席も別になっていたりというね
B.B.キングにしてもミシシッピじゃとても演っていけなかったから
メンフィスに行ったんだ
それがあの頃の黒人たちが本気で信じてたことなんだ
俺たちは何度も何度も歌ったよ
”ルイジアナに行くよ/モジョ・ハンドを手に入れるんだ”とね
俺は歌を絵のように描こうとしたんだ
みんなが実際に目で見ているようにね
ブルースが美しいのは よりシンプルでリアルだから
曲解されたり 考え込まれたりしていない
コンセプトではなく 椅子なんだ
椅子のデザインではなく 最初の椅子なんだ
椅子は座るためのもので
見たり鑑賞したりするためのものじゃない
その音楽の上に座るんだ
T-ボーン・ウォーカーは私のアイドルだったよ
私にとっては彼が最も偉大なる人だった
彼も12小節ものだけを弾いていたわけじゃなかった
彼はもっとプログレッシブだったね
彼はコードもたくさん弾いたし繊細だった
まるで歌ってるみたいに聴こえたんだよ
子どものころは 楽しいことがあればそのまま
それだけでよかったのに だんだん疑うようになるんだ
この幸せはずっとは続かないと
愛してくれる人の裏に
憎んでくる人の影をみつけてためらってしまう
幸せのチャンスはそこら中に転がっているのに
自分で無駄にしていくんだ
バンドを組むという事は奇跡です
メンバーが居るというのは奇跡です
曲が生まれるのは奇跡です
周りに恵まれるのも奇跡です
でも 奇跡は長く続かない物です
努力でも 運命でも 敵わない時がある
バンドは儚くて美しいよ!
俺は遅れる歌手なんだよ
俺はビートに合わせて歌わない 遅れて歌うんだ
俺を伴奏する連中は遅れて演奏しなくちゃならない
彼らは待って次に何が起こるのかを
見極めなくちゃならないんだ